休息
4 月 3, 2008
事務所に一人でいたら、いつも仕事で大変お世話になっているおじいちゃんが立ち寄って下さいました。
80はゆうに越してらっしゃるにもかかわらず、矍鑠として明るくて、とても魅力的なおじいちゃんです。
初めてお目にかかったときには目も合わせて下さらなかったので、こりゃ嫌われたのかな…と思って
私も遠慮がちに接していたのですが、何度もお会いするにつれて段々垣根がとれてきて、
今では大笑いしながら気軽にお話できるようになりました。
「俺ぁさ、料理なんかもチャチャっと全部自分で作っちまうからさ。簡単なもんばっかりだけどよ。」
「どんなメニューですか?」
「鯖の味噌煮が得意だね。俺ぁ魚好きだからさ。でも女房は魚嫌いだから卵焼き作ってやるんだよ。
あんた、知ってるか?ありゃあ、卵を溶いたらおさまるまで置いとくんだよ。」
「おさまる…?」
「玉子を溶いたら泡が立つだろ、それが静かにおさまるまで置いといて、それから焼くんだよ。
でないとブツブツ汚くなるからな!」
「キレイな玉子焼きが出来るんですね♪」
「納豆オムレツも上手いぜ?オムレツ途中までやったら納豆のせてよ、納豆から湯気が出始めたらもう粘らねぇから…
玉子を返すときは、四本箸でこうして、ぱぱっとやるんだよ。グズグズしてたらダメだよ?」
「四本って、二本がやっとですよーw」
「何言ってんだい、簡単だよ!あとよ、あんた鯵くらいおろせるだろ?鯵を軽く焼いてから、ご飯炊くときに一緒に入れて炊くんだよ。美味いぜ!」
「おろせたかなぁ…ちょっと自信ないかも…」
「しょうがねぇなー!ありゃ簡単だよ、エラのとこをこうして、こう押さえてな…」
おじいちゃんと言っても、何年も前に亡くなった実の祖父よりもずっと若いし、祖父は料理などする人ではなかったので
こんな話はしたことがなかったのですが、なぜだか実の祖父と話しているような安らぎと楽しさがあるのが不思議です。
本当はものすごく気をつかってお話しなければならないようなエラい方なのに、「しょうがねぇなー!」と言われて
ひとしきり大笑いした後で、「あーゆっくり休んだな!リフレッシュしちゃったよ!」と感じるのは何故なんだろう?
おじいちゃんを取り巻く空気にはフィトンチッドでも含まれているんだろうか…?
